広島大学の工学部を卒業した筆者として、広大って実際どうなん?という視点で学生生活やブランドなどに関する感想を紹介したいと思います
+無理に旧帝大と張り合う意味がほとんどない

これは広島大学起業部の副代表を務めてからよく理解したことなのですが、学生だけでなく先生・大学教員側にも同じことが言えるようです。広島大学に限らずなのですが、地方大学と言えども各学部学科にはそれぞれ世界トップレベルの研究を行っていたり、地域活動に積極的な先生方がいらっしゃいます。
教員側も無理に旧帝大の中で必死こいて少ない座席争いをするよりも、地方大学でゆったりと幅を利かして研究活動に集中するというのも事実なのようです。
私たち起業部では学部学科に寄らずに大学の先生にゼミ活動に参加して、先生の研究に関わるということもOKとしているので、学生の皆さんも関わってみるとおもしろいかもしれません。
また、ヒエラルキーの高い大学に行くと再生産レベルが高くなるのは必然なので、家族レベルがエリートだったり、お金にあまり困らなかったりという学生も多くなります。広島大学は学力レベルだけ見ると全国的にも中堅層にあたるので、広島大学に入学する学生も様々なバックグラウンドを有しています。
・旧帝大に学力的に及ばなかった
・一度社会人を経験して大学生をやってみたかった
・社会人を半ばリタイアして学び直し(フェニックス入学)
・国立で英語推しの学科があったから(総科国際共創学科IGS)
・AO入試の枠が多かったから
これだけでもいわゆる勉強のできる高校生がそのまま大学に入るという流れとは異なる学生・院生が多いということがわかると思います。
大学院へもほか大学の大学院へ進学する方は、広大や今在籍している学科ではできないことを研究したいという考えのもとで進学するケースが多く、学歴コンプを解消するために進学するケースはあまり多くありません。個人的には学歴コンプ解消のための大学院というのも人生設計としてありだと思っている派なので、そこは個人の裁量でお願いします。
+試験やレポートの要求レベルがそこまで高くない

これは教員によるところが大きいのですが、やはり旧帝大での講義とそのテストと比べるとそこまで難しくないことがわかります。ネット上でほか大学の過去問など見てみるとわかりますが、特に理系科目は難しさのレベルが違います。
東大や東工大は内部生であっても大学院院試に落ちることがよくある、受かっても希望の研究室に行けないということがあるので、確かに学部生時代から鍛えられるのかもしれませんね。
とはいえ、さぼってもいいというわけでないので、テスト勉強やレポート提出期限はしっかり守りましょう。
+個人の時間を得やすい

以外に重要だと思っているのが、個人の自由な時間を得ることだと思っています。大学生とはいえ、昨今の教育改革から大学生の講義として勉強しなくては行けな時間はここ数十年で増加傾向にあると言われています。普通に大学生を送るだけでもかなり時間を勉強や講義の活動に費やすことになり、それ以外でアルバイトや余暇の時間を過ごす必要があります。
広島大学は東広島市に位置しているため、ほとんどが一人暮らしの学生です。家賃も安く、自転車で通学すれば交通費なしということで大学生活における生活コストはかなり小さいです。
都市圏だと家賃や生活コストが高いために無理にアルバイトをしなくてはならないという声をよく聞くため、少ないアルバイト時間と余暇の時間に充てることができると思います。
+地方大学の中では国際色は豊か

留学生はたしか2~3,000人くらいいらっしゃるので、かなり多いようです。現在はコロナ禍で十分に来日できているとは言えませんが、広大にいるだけでも留学生と接する機会は非常に多いです。まずは国際交流から始めたいという方にはとてもおすすめだと思います。
また大学の研究室やゼミ活動が英語が標準語というところもあるので、無理に留学しなくても英語力も鍛えられる環境もあります。ゼミ生も母国では国家公務員、国の要職であるという方もいらっしゃるので、多様な人材が学びに来ていることは事実です。
-社会人経験は自分からやらないと中々難しい

学生たち同士で成り立っている都市圏ともいえるので、社会人と接する機会に慣れないという方も多いようです。就活までは大人と話すのが家族と大学の先生だけとなってしまう学生もいるようなので、長期休みに一人旅や企業インターン、地場産業での就労などを行ってみるといいかもしれません。
私は学生団体で東京との行き来があったり、某企業のハッカソンへの参加、地域プロジェクトの参画、選挙広報などで地域の方、社会人と協力して活動する機会はとても恵まれました(他記事に書きます)。

現在は広島大学起業部の活動展開によって、東広島を中心に地域への活動参画の機会は広げられているのかなと考えておりますが、皆さんからもこんなことしたいということがあれば実現できるように環境づくりをしていきたいと思います。
どんな大学生活を送りたいかによっては「良い大学」とも言えます

東大、京大と言うとネームバリューだけで素晴らしいと思われると思いますが、実際に在学する学生からは研究室選びに成績が足りない、毎日勉強が大変だなどという声も聞こえます。本当に勉強したいことであれば続きますが、大学生のうちにやりたいことがわかることもよくありまして、そういうことときに大変な勉強に太刀打ちできなくなることもあります。

また高校までできなかった地域活動やビジネス活動に専念したいということであれば、現在の広島大学の改革方針にも合致するので、良い環境になるかもしれません。
大学はあくまで一研究機関であり、万人の学びを求める方に最適な形を提供できるとは思いません。環境が違うと思えば違う環境に移行するなり、勉強以外のことに取り組むことも人生の中でゆとりのある時間を過ごすという意味でもとても良いと思います。
様々な学生が通っているのも広島大学なので、大学選びに使ってもらえると幸いです。