広島大学と学歴コンプレックスについて

学力的,地理的,生活面.多くの視点からもコンプレックスを抱きやすい広島大学への入学.私もコンプレックスを抱ている学生の一人です.今回はなぜ広島大学がコンプレックスをいただきやすいのかを4年間過ごしてきた感想含めて紹介します.

学歴コンプレックスと広大の関連はこの4点

結論から申し上げると

①学力的にすごく中途半端で,周りか孤立している
②娯楽が周りになく,都市からも遠い
③学力レベルはそこそこなのに情報・機会格差が大きい
④何かに突出した学生が少ない,生まれにくい

の4点があると考えています.

もちろん統計的にエビデンスはないですが,自分の実体験で言えることを挙げました.それぞれについて解説しようと思います.

①入試学力的にすごく中途半端で,周辺から孤立する広大

あえて悪く書きますが,中四国だけで見てもあんまり威張れもしない,かといって馬鹿でもない,真面目な人が多い大学が広島大学です.また,文系と理系で偏差値が大きく違うのもあって入学難易度が簡単にも,難しくも見えてしまうことも要因としてあると思います.

理系はわりと科目数も難易度も高いのですが,その年の倍率的に受かってしまうこともあります.社会的にも「広大くらい受かって当然」という声があるかもしれません.合格しても必死に頑張った割にはこの程度かと思ってしまうのも広大の印象になってしまうのかもしれません.

一方で,広島や中国地方であれば中四国トップ,屈指の大学として言われる声は非常に根強いです.偉ぶってはいけませんが,自信もっていいはずです.地元の方とお仕事する関係でよく大学についてもお話しますが,口をそろえて「広大か,大したもんだな」と声かけてもらえます.ありがたいことなのですが,おそらく地域性もあるのでしょうか.中四国以外の地方からすると普通の大学と思われてしまうこともあるのは何が起因しているのかは筆者にもわかりません.

話は戻るのですが,多くの大学は近くに私大や入学難易度が比較的小さい大学が点在することもあるものです.しかし,広島大学の近くに大学があまりありません.語弊がいないように書くと,確かに私立大学さんはあるのですが,車で行く距離間に点在しています.

つまり,他大学との学生間の交流がほとんどありません.たしかに学生団体やアルバイトなどで一部関わる方がいらっしゃるくらいで,自分の立ち位置が見えづらいのもあります.よって下を見ないがゆえに上と比べがちになります.旧帝大や都市部の大学と比較してしまいがちなのは心理的にもあると思います.

②娯楽が何もない,都市からも遠い広大

これは確かに最初は孤独感たっぷりでした.変な都市計画のせいでいまだに商業施設は進出したくても東広島下見地区には簡単に出店できないし,バーや酒場も少ない.思い描いていた大学生活とは違っていました.

娯楽がないということは,それを支える雇用機会もないということです.

結局,飲食,スーパーなどの小売,学習塾などのアルバイト先しかなく,さらに地域もほかに働き口がないことを知っているので最低時給ぎりぎりで働かせます.このような実態は,本来大学生も大学以外にも精神的依存先を持つべきなのですが,その労働先がこのような状況であれば,労働意欲やモチベーションを維持するのは非常に難しい環境になります.

③学力レベルはそこそこなのに,情報・機会格差の大きい広大

①で学力的レベルについて紹介しましたが,はっきり言って,労働的価値に照らし合わせても広大生は価値は高いです.頭もよく,文句も言わず,意欲的に働いてくれる労働資源としては圧倒的に価値が高いです.しかしながら,②の環境的要因に加えて,東京・大阪に出づらい状況でずっと東広島にいると,情報アクセスの機会は少なくなります

関東圏,関西圏の学生はアルバイトのようにインターンシップをする学生が多数おり,そのままそこに就職するというのもよく聞きます.

一方で,東広島では学生をアルバイト以外でそれなりの人件費で雇用するという発想も小さいため,それだけもらっていいんだという感覚もなく,言わるがままな方が多いですね.

これは後述する,長期休み期間でなるべく都市部にでかけることである程度できることは広がります.

④何かに突出した学生が少ない,生まれにくい広大

これについてイノベーションをうたう文科省,広島大学,東広島にはなんとかしてもらいたいとつくづく思っているのですが笑

(筆者は大学のイノベーション事業の委員でもあるので,一応何度か提言しています,いうばっかりにはなっていませんのでご容赦ください)

①,②,③の結果なのですが,真面目で寡黙な学生が多いためか,人と違うことをするのは嫌う傾向にあります.さらに理工系の学部・大学院は研究室に束縛されることも多いと聞くので,なかなか「外の空気を吸う」というのは少ないかもしれません.

それでも休学して旅をされる,卒業後東広島に残って従事される,留学,インターンシップで外に学びを見出しにいかれるなどチャレンジされる方は体感的には増えているなと思います.

ただ,数十人とか数百人,広島大学の学生数全体の1%超えるかどうかというくらいです.

こうした方たちには,大学内で知り合いを通じてである可能性は高いので,ぜひ会ってみることをお勧めします.

おわりに 広大の性質が学歴コンプと相まってしまう

以上,4点に分けて広大と学歴コンプの関係性について話をしてみました.

もちろん様々なご意見,感想をお持ちかと思いますが,実際4年間過ごしてみて思ったの上記です.全然的を射ていないということはないと思います.

今回は事実関係の整理というのが目的だったので,次回は筆者がどのようにチャレンジしたことがあるのかについて紹介しようと思います.

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